新しきもの、古きもの。

今日来院したまだ30代の女性の患者さん。

彼女は半年くらい前から頻尿
うちの病院に通院しています。
色々な検査をしてもこれと言って悪い所はなく
いわゆる心因性膀胱と言って
色々な原因により一時的に膀胱が敏感になってしまって
トイレが近くなってしまう疾患です。

この半年間色々な薬を処方しました。しかし
どうもスッキリと効いてくれる薬がなく、酷い時は15分おきに
トイレに行きたくなるのでどこも出かけられないし
仕事もできないと言ってとっても苦しんでいました。


そんな彼女に先日、先生が最後の手段として
今現在存在している頻尿改善剤の中で最も古い薬を
処方してみました。
「今これを使っているのは俺くらいなものだろうな」と先生が
思わず苦笑いしてしまう位古い薬だそうです。

今日はその薬を飲み始めて一週間たったので
その効果の報告でした。

「これ、飲んで見てどう?相変らずかな?」
と、先生が彼女に尋ねると
彼女から意外な答えが。

「すっごくいいです!平気で2時間位はトイレに行かなくてすむようになりました!」
彼女は実に明るい表情で言ってくれました。




私が病院で勤め始めて3年目になるのですが
このパターン、結構多いんですよ。

先生もよく嘆いています。

「薬は厳正に審査されて長い年月をかけて開発されているのだから
悪い薬は絶対にない。でも新しい薬が開発されるとそれを売りたいから
新しい薬が一番だと宣伝をする。ネットや雑誌などで大きく取り上げると
みんなその薬だけしか見えなくなってしまうんだ。
そうなるといくら古い薬がいいと思っていても世間的には(いつまでも古い薬を使っている
発展のない医者だ)って事になってしまうから
新しい薬を使わざるを得なくなってしまう・・・そうやって消えていった名薬たちが
どれだけあったことか!!」と。

患者さんは医療には素人なのだから 最新医療=病気も治りやすいって
考えちゃうから仕方のないことかもしれません。

でも何度も今日のような出来事を経験してしまうと
自分も冷静な目をもたないといけないなって思います。

薬だけじゃなく治療そのものも全く同じ事が言えます。
特にガン治療などは最先端医療が止まる事なく開発されています。
が、しかしガンそのものを100%治す事はまだ
出来ないのが現状です。

そんな中でやはり情報に踊らされてひとつの治療に
固執してしまうのはとても危険です。

うちの病院に来ているお年寄りの患者さんで
膀胱ガンの手術をした方がいるのですが、最初の予定では
膀胱を全摘してしまって腎臓にカテーテルを通して
そこから外の袋に尿を排出させる予定でした。

しかしおじいちゃんは近所の銭湯に行って
友達とおしゃべりするのが毎日の楽しみだったんです。
尿の袋をぶらさげたままでは銭湯になんて行けなくなる・・・
そう考えたおじいちゃんは家族と協力して
他に方法はないか必死で調べたそうです。

そうして見つけたのが膀胱を全摘した後、
腸を引っ張ってきてその腸で膀胱を作ってしまう手法。
しかしこの方法はかなり古い手術で
現在その手術をする先生は少ないそうです。

それでもあきらめずにその手術をしてくれる
先生を探し続けて見つけたのがうちの先生だったそうなんです^^;
先生・・・すごい技持ってるんだなー。



いやー、久々に真面目な長文になってしまいました。
みなさん、すいません。

結論を言うと、この超情報社会・・・・
特に医療の事では大きな宣伝に惑わされず
この情報力を「選択権の広がり」として捉えて
冷静な目を持たなきゃいけないって感じてるので
ちょっと綴ってみました。
何よりも病気にならないことが一番ですけどね!



最後に・・・固い話題だったので
ちょっとマヌケなインコの正面顔を登場させて
終わりにしたいと思います!

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だれが誰かは・・・分かっていただけましたよね笑)

ひとつだけ・・・マッチャは目が離れてるって事が分かりました。



にほんブログ村 鳥ブログ セキセイインコへこんなに書くつもりはなかったのに長文になってしまってビックリです
^^;
でも考えてみればインコの医療だって同じ気がしますよネ。
何の病気でも「特効薬」って奴があれば心配も迷いもなくて済むのに・・・と
思うのっぽにポチっとしてくれたらとってもうれしいです!!
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by tantan_noppo | 2009-07-04 00:44 | セキセイインコ | Comments(8)
Commented by りん at 2009-07-04 15:22 x
こんにちは。

色んなものに踊らされてる身としては考えさせられました。
でも、動物の医療に関しては、正直ここまで進んでいるとは思っていませんでした。
もう少し大きい動物ならいざしらず、小鳥なんて治療の対象になると思ってませんでしたから。
時々ばーとと先代の碧(あお)について話します。それは、もっと何かできたのではないか、ということ。
私は子供の頃から小鳥を飼う環境に育ちました。小動物が身近にいたけれど、常に死も身近にありました。動物病院もあったけど、あんな小さい体を診られるわけがないと思っていました。違うんですね。医学の進歩ってすごい。
今でも、やはり分からないことは多いでしょうし、分かったところで手を尽くせないことも多いのでしょう。
でも、だからこそ出来るだけのことはしてあげたいし、幸せに暮らしてほしいと切に願うのですよね。
碧に対するちょっとした後悔が、今出来るだけの情報を得ようとすることにつながっています。

正面写真、結構好きです。キウイちゃん、バジル君、マッチャ兄でしょうか。
眼が離れているのは草食系の典型、ってことは前の方に眼があるキウイちゃんて・・・^^;
Commented by mifa at 2009-07-04 15:53 x
きっと貧血の薬もそうなんでしょうね(^▽^;)
私も今、色んな貧血の薬を試してますが、どれを飲んでも具合が悪く
なってしまいます(・_・、)
私が行ってる病院には、週に何回か東京の大学病院から先生が来て、
たまにその先生に当たることがありますが、先生が違うと今までの先生
とは違う意見を言って貰えたりして、とっても役に立つ事があります。
でも、その病院で出せる薬は限られていると思うので、一通り試したら
違う病院に行ってみようかな・・・
何か解決策が見つかるといいのですが・・・

写真、キウィちゃん、バジル君、マッチャ君かな?
大分分かるようになってきましたo(*^▽^*)o~♪
Commented by kotoritokurasu at 2009-07-04 21:21
答え^^
キウイ嬢、バジ男くん、マッチャ兄さん(^^)/

さて、病院の先生すごいですね~すごい!!
医療って、常に進化しているものだと思うのですが、古い医療もこれからの医療も間違っていないってことだと思いました。
そんな職場で働くのっぽさん、幸せなんだろうな~

私も最近、古いものがとっても気になっております。
擦り切れた敷居とか昔からある器とか^^; 変ですね~
Commented by tantan_noppo at 2009-07-04 22:26
♪りんさんへ

こんばんはー^^

医療に関しては新旧問わずひとつの事にこだわりすぎるのは
危険だし予後は自分自身の生活にも関わってくるから
慎重に調べるのも大切だけどただ情報が多すぎても
これまたなかなか選択が難しいんですよね^^;

碧ちゃんの事お話して下さってありがとうございます。
その昔は私もインコを病院に連れて行くなんて考えても
いませんでした。連れて行ってもほとんど意味がないのでは・・・
なんて思っていたし。でもいつのまにか鳥の医学も進んで
いたんですよね。ただどの治療にしても100%確立していない
ようでそれぞれの病院で全く反対の意見だったりするのが
ちょっと困るところではありますが(--)
私も先代の事では後悔がいっぱいあります。
だけど、碧ちゃんもきっと天国で真瑠ちゃんとヴェールちゃんを
見守ってくれていると思いますよ!

正面顔クイズは全問正解です~♪パチパチ
なるほど!マッチャは草食系顔だ!
キウィは・・・だから人の指も本気噛みしやがるのか・・・(゚д゚;)コワイ
Commented by tantan_noppo at 2009-07-04 22:46
♪mifaさんへ
そうですよね、mifaさんはまさに今病院に通っていらっしゃる
んですもんね。
せっかくの薬なのに副作用が強いなんて本当に
辛いと思います。きっと貧血の原因も色々あったりして
先生の見解も違ったりするのではないでしょうか。
どうしても改善されないようでしたら違う病院に行ってみるのも
いいかもしれないですね。
早くよくなって可愛いお馬さんに乗ってもらいたいです^^

わーい。正面顔クイズ大正解です(*^∇^*)
インコの正面顔ってマヌケでしょう?特にマッチャは宇宙人の
ようです(笑)
Commented by tantan_noppo at 2009-07-04 23:01
♪chiropiさんへ
こんにちはー!

チロピさんも全員大正解ですー!!みんな分かってくれて
うれしいなぁ。

そうなんですよ。どうしても古い医療って良くないって
思われがちなんですがどんな治療にも絶対に
良し悪しがあるようです。
生活、経済力、自分の身体の状態などを考慮した上で
決めて行く事が大切だと思います。
ただ患者さんから先生に意見ってあんまり言えることじゃ
ないですよね。そこが難しい所です。

ずっと病院で働きたいと思っていたのでそれは満足しています^^
ただ、入院施設はなくても人間の生き死はどうしても
関わってくる仕事なのでその時にちょっと気持ちが滅入って
しまうことがあるのでそれだけが難点ですね^^;

古いもの、新しいもの・・・それぞれのいい所がちゃんと
見極められるようになって行きたいです。
Commented by emi at 2009-07-04 23:30 x
のっぽさん、こんばんは。

お薬とか医療技術は新しければいいってもんじゃないんですね。
確かによく研究されて出来たお薬や治療も万人に効く訳じゃないですものね。

商品でもリニューアルされることってよくありますけど、「前の方が良かったな~」って感じたことがあります。
それと一緒なんだろうな~。
のっぽさんのとこの先生はなんかすごい人だなって思いました。
ブラックジャックみたい。

インコさんの正面顔、大好きです。
キウィちゃん、バジル君、マッチャ君の順ですね。
もう間違えずに見分けられますよ~。
Commented by tantan_noppo at 2009-07-05 00:13
♪emiさんへ

こんばんはー^^

そうなんですよ。病気って実は同じ病名がついても原因とか
体質とかが人によって千差万別なので自分に合った
薬がなかなか見つからない事って当たり前のように
あるんです。唯一100%と言えるのは抗生物質位だそうです。
自分もそうでしたが、どうしても特に大きな病気をした場合は
設備の整った大きな病院に行きたくなりますが
実際の所は大きな病院に行ったからって安心という訳では
ないんですよね・・・。

先生がブラックジャックだなんて!!きっとそれを伝えたら
飛び上がって喜ぶでしょう。
ただいいものは残していきたいって方針の頑固者の先生ですよ。
ただこの頻尿の患者さんに出した古い薬も時期に製造中止に
なるだろうということでした。残念です・・・

インコの正面顔はメッチャ愛嬌がありますよね!!
クイズももちろん全問正解です(^^)V
うれしいですー!!!
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セキセイインコのマッチャとバジル、そしてキウィとの生活を中心としたのほほ~ん日記です。


by tantan_noppo
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